ラッピングカーフィルム カレンダーとキャストの区別

ラッピングカーのフィルムの製造方法

ラッピングフィルムには、「カレンダー製法」と「キャスト製法」という2種類の製造方法があります。

キャスト製法とは

キャスト製法は、厳密な制御の元で成膜された高品質なフィルムです。粒状の硬質な塩ビを可塑剤へ入れて溶かし、それを特殊なフィルムの上に流し込んで平らにします。その後、熱風乾燥機を通過させると可塑剤が揮発。最終的に薄い膜状のフィルムが残るというのが一連の製造工程です。

仕上がりが非常に薄いのが特徴です。また、カレンダー製法と異なり、圧力をかけながら製造されないため縮みなどがなく、寸法安定性に優れています。

 

カレンダー製法とは

カレンダー製法の元になるのはキャスト製法同様、粒状になった硬質の塩ビです。違いは、可塑剤はかけるだけであり、軟化した状態でロール状の棒を使い圧力によって薄く製膜される点にあります。

低コストで大量製造に向いているのが大きな特徴です。ただし、貼付後に縮みやすいという点は、ラッピングカー施工においてデメリットとも言えるでしょう。これは圧力によって薄くのばされていることが原因で、塩ビの持つ復元力によって縮みが起こるのです。しかし、適度な厚みがあるので、作業性自体は悪くありません。貼った後の縮み幅を計算して施工すればよいと思います。

ラッピングカーフィルム カレンダーとキャストの区別