カーラッピングの未来
欧米各国に比べ、普及に遅れをとる日本のカーラッピング市場。一方で最近ではB(施工店)toB(車版)toC(ユーザー)という新たなチャネルが広がりつつあるという。
ディーラーがラッピングの入り口に
近年では欧米に続き、輸入車を中心に新たなカーラッピングのチャネルが日本でも広がりつつあります。それが「ディーラー」です。元々海外では、顧客がオーダーするよりも前に車両在庫を抱えるシステムが主流で、簡単にボディカラーを変更できるラッピングは、セールス上大きな武器となっています。そうした“売り方”を知っている輸入車系を中心に、国内でも顧客ニーズに応える1つの手段としてラッピングが広がってきています。
品質の担保がシーン拡大に不可欠
この「ディーラー経由」という新たなチャネルが広がる上で、重要になるのが「品質」を誰がどのように担保するか、ということです。「ラッピングは塗装を傷めずに元に戻せる」のが大前提な一方で、多くの施工店やディーラーがフィルムの性質や施工車両の流通事情を把握せず、また説明もしません。ただ、ユーザーからしたら、ディーラーもメーカーも変わらないので、愛車に何か問題があった場合は車両・施工・フィルムのどこに原因・責任があるかを問います。ディーラーでのラッピング販売が増え、施工車両の流通台数が増えれば、その傾向はより顕著になるでしょう。
マットからグロスへ移ろうトレンド
多くのユーザーは、フィルムは全て一緒だと思っていますが、看板用や自動車用など用途で性質は異なり、メーカーによっても各特性があります。
いずれにしても、施工店は施工の技術や設備環境はもちろん、使用するフィルムの品質を理解して見極め、ディーラーのような販売チャネルに対しても的確に説明・提示する。ラッピングのさらなる普及には、我々施工店も品質担保の一役を担うことが大切でしょう。